厚生労働科学研究費補助金(エイズ対策政策研究事業)

エイズ予防指針に基づく 対策評価 推進のための研究 HIV Prevention Policy Research

都内におけるHIV・性感染症検査に関する研究

東京都健康安全研究センター

貞升健志

目的

Microsoft Formsによるアンケート調査で、東京都新宿東口検査・相談室(新宿東口)における受検者層の実態把握を試みる。また、都内無料匿名検査所の潜在的な検査能力(キャパシティ)の向上を目的に、都内保健所等の検査担当者の意識アンケート調査を実施する。

方法

新宿東口における受検者層の把握のために、新宿東口内にA3大のポスターを掲示し、そこからQRコードを利用したMicrosoft Formでのアンケート調査を試みた。A3ポスター上には、日本語以外に、英語、中国語でのMicrosoft Formに繋がるQRコードを載せた。また、都内保健所等の検査担当者への意識アンケート調査では、メーリングリストを用い、Microsoft Formにてアンケート調査を実施した。

結果

2025年1月6日より、新宿東口の壁にA3版ポスターを設置した。しかしながら、2025年2月9日現在、日本語での回答は8件、英語での回答は4件、中国語での回答は1件に過ぎず、回答方式を改良する必要性が示唆された。また、保健所等担当者へのアンケートでは、44件の回答を得た。回答保健所の多くは来年度もHIV検査を計画する施設が多くを占めていた。

考察・結論

新宿東口のアンケート調査では、回答数を向上させるための働きかけが必要であるが、英語ならびに中国語での回答例もあり、改めて検査受検者の多国籍化が示唆された。保健所等担当者へのアンケート調査では、今後さらなる解析が必要ではあるが、改めて保健所間、担当者間での意見の違いがあり、施策の実現に向けても、様々な検討の必要性が示唆された。