本研究の目的
本研究の目的は平成30年改定のエイズ予防指針に基づき、HIV感染症患者(以下陽性者)を取り巻く課題等に対する各種施策の効果等の経年的評価、一元的な進捗状況把握、そして課題抽出を行い、一貫したエイズ対策推進に資することである。その中で先行研究「HIV感染症及びその合併症の課題を克服する研究」で、1)治療の進歩でHIV感染症の予後は改善し、良好な治療状況では感染もほとんどない事実を、多くの国民あるいは医師を含め医療等の専門家でさえよく理解していない事、2)陽性者は高齢化で合併症診療の比重が増え、地域の一般医療のニーズが増えている事、3)U=Uなどの倫理的課題がある事が明らかとなったことを踏まえる。